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マーケットコラム(2019年7月11日号)

11日の日経平均株価は、前日比110.05円高の21,643.53円となり反発。昨晩行われたパウエルFRB議長の議会証言で、金融緩和の姿勢が改めて示されたことで、利下げ期待が高まり米国株が上昇したことが好感された。為替市場では円高が進行したものの、特に材料視されず、ソフトバンクG(9984)や東京エレクトロン(8035)、京セラ(6971)などハイテク株がけん引し日経平均株価は上げ幅を広げる展開となった。業種別騰落率はその他製品が+4.50%となり上昇率首位。次いで鉱業が+2.27%、水産・農林業が+1.89%となった。一方、下落した業種は保険業が-0.48%となり下落率首位。次いで輸送用機器が-0.44%、証券商品先物が-0.23%になった。日経ジャスダック平均は+0.15%となり続伸、マザーズ指数は-0.31%となり反落した。

7月5日に発表された米国雇用統計において、非農業部門の雇用者数が前月比22万人増と好調な結果になったことで、FRBに対する利下げ期待がやや後退し、FF金利先物市場が織り込む7月30~31日のFOMCで0.5%の利下げが実施されるとの確率が、4日の26.5%から5日は1.5%へ低下した。雇用統計の発表後、米国10年債利回りは2%割れの水準から2.1%まで上昇し、ドル高も進み、米国株は上値の重い展開となった。その後、10日に行われたパウエルFRB議長の議会証言で、金融緩和の方針に変化がなかったことから、今度は7月のFOMCで0.5%の利下げが行われるとの確率が24.5%まで上昇し、ドル安、米国株高の展開になった。これらのことから、米国株が一段と上昇していくには、FRBの利下げ期待の上昇が必要となることがうかがわれる。

米国S&P500の19年予想一株利益は、10日時点で166.15になっており、横ばいでの推移が続いている。一般的に株価が上昇する経路としては、業績の上方修正が進むか、何らかの理由によりPERが上昇するかの2通りが挙げられる。米国では4-6月期決算が来週から本格化し、16日はゴールドマン・サックス、JPモルガン、17日はバンク・オブ・アメリカ、IBM、ネットフリックス、18日はマイクロソフトが決算発表を予定している。ただ、米中貿易摩擦の悪化や自動車、半導体、電子部品セクターなどの減速、地政学リスクの高まりなどにより、下振れリスクが警戒される状況にあり、業績の上方修正は期待しにくい。よって、米国株が一段と上昇していくには、FRBの金融緩和期待から、金利低下が進行し、配当や自社株買いなど手厚い株主還元のある株式の魅力度が増すことが求められる。

今後の注目点は、7月30~31日のFOMCにおいてハト派姿勢を市場に意識させ、金利を一段と下げられるかである。仮に、FRBのハト派姿勢が不十分と受け取られ、金利が上昇するような展開になった場合、最高値圏にある米国株は調整局面入りする展開が想定される。