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マーケットコラム(2020年11月9日号)

9日の日経平均株価は、前日比514.61円高の24,839.84円となり5日続伸。先週末の米国株は下落したものの、米大統領選でバイデン氏が当選確実となったことを受けて、米株価指数先物や中国株などが上昇したことが好感された。業種別騰落率は、非鉄金属が+3.01%となり上昇率首位。次いで、精密機器が+2.99%、情報・通信が+2.64%になった。下落した業種は空運業が-5.85%となり下落率首位。医薬品が-1.03%、鉱業が-0.84%となった。日経ジャスダック平均は+0.55%となり4日続伸、マザーズ指数は+1.81%となり反発した。

バイデン氏が米大統領選で当確となったことで、今日の日本、アジアの株価は大幅高となった。バイデン氏が大統領に就任した場合、米中関係の動向がどうなるかに注目している。大方の見方では、トランプ大統領よりも穏健に対応すると見られており、実際にそうなれば、21年に向けて中国では景気回復が一段と進むものと思われ、中国で店舗を複数展開しているファーストリテイリング(9983)やイオンモール(8905)にとって追い風になるものと思われる。

中国に対するハイテク規制も鎮静化する可能性があり、実際にそうなれば、中国では半導体国産化に向けた設備投資が積極的に行われることが見込まれる。既に6日の時点でファウンドリ最大手のTSMC、中国向け売上比率の高い半導体製造装置大手のラムリサーチは最高値を更新。露光装置最大手のASMLも最高値に並ぶ水準へ株価が上昇している。

トランプ政権は中国企業の半導体技術開発研究を妨害するため、オランダのASMLに対して最先端の技術を使ったEUV露光装置の出荷が出来ないよう圧力をかけていたが、バイデン政権ではEUV露光装置の出荷が認められる可能性がある。中国もEUV露光装置を利用し半導体の生産を行うようになれば、EUV市場は一段と拡大しEUV向けマスク検査装置のレーザーテック(6920)や、EUV向けマスクブランクスを製造しているHOYA(7741)も一段高の展開となることが見込まれる。

中国メーカーから台湾TSMCへの発注も増える可能性があり、TSMCの投資が増えれば、関係の深いSCREEN HD(7735)やローツェ(6323)にとって追い風となる。中国メーカーの設備投資が増えれば、中国向け売上比率の高い東京エレクトロン(8035)、SCREEN HD(7735)、アドバンテスト(6857)、ディスコ(6146)にも恩恵が見込まれる。

一方、中国で半導体の製造が活発になった場合、半導体メーカーにとってはシェアが奪われる展開となることが見込まれる。中国企業のなかには、NANDメモリで高い技術力を持つ企業も出てきており、NANDメモリのキオクシアを傘下に持つ東芝(6502)には逆風になることが見込まれる。