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マーケットコラム(2021年12月27日号)

27日の日経平均株価は、前日比106.13円安の28,676.46円となり続落。東京エレクトロン(8035)が連日で最高値を更新したが、オミクロン株の感染拡大への警戒感からファーストリテイリング(9983)が-1.74%、クレディスイスが経営破綻した英金融会社のグリーンシル・キャピタルに絡んで、提訴の準備をしているとの報道があったソフトバンクG(9984)が-2.95%となったことが重しになった。業種別騰落率は情報・通信業が-1.27%になり下落率首位。次いで、非鉄金属が-1.25%、電気・ガス業が-1.00%になった。一方、上昇した業種はゴム製品が+0.67%となり上昇率首位。次いで、その他金融業が+0.41%、不動産業が+0.13%となった。日経ジャスダック平均は-0.42%となり5日ぶりに反落、マザーズ指数も-1.80%となり反落した。

タムラ製作所(6768)の子会社のノベルクリスタルテクノロジーが酸化ガリウムを使ったパワー半導体ダイオードの開発に成功したと発表し、次世代パワー半導体の製品化へ前進したことが好感され、タムラ製作所株はストップ高比例配分となった。酸化ガリウムを使ったパワー半導体は、従来型のパワー半導体に使われるシリコンや、次世代材料として注目が集まる炭化ケイ素(SiC)、窒化ガリウム(GaN)よりも電力損失が少なく、省エネ性能の高い製品を実現できると期待されており、2023年の製品化を目指している。

パワー半導体はEVの性能を左右するキーデバイスとして注目が集まっており、中国ではシリコンよりも電力損失が少なく消費電力を削減できるSiCパワー半導体に対する投資が活発化している。タムラ製作所の酸化ガリウムを使ったパワー半導体は、ウエハのサイズが小さく量産化が進むにはまだ時間がかかるものと思われ、当面はSiCパワー半導体がEVや急速充電設備、再生可能エネルギーなど向けに市場を広げていくことが見込まれる。日本企業では中国のSiC用イオン注入装置でシェア7割以上のアルバック(6728)や、25年までに約500億円を投じてSiCパワー半導体の生産能力を5倍以上に高める方針のローム(6963)などがSiCパワー半導体への取り組みを強化しており注目したい。